王家の谷 ナイル西岸

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 ピラミッドの建造は、ナイルデルタの南端のメンフィスに都があった「古王国時代」第3王朝のジョゼル王(2686-2613B.C.)にはじまり、第4王朝(2620ー2500B.C.頃)の「三大ピラミッド」の完成でおおむね終息します。「中王国時代」(2060−1785B.C.頃)と「新王国時代」(1580−1090B.C.頃)に、都は500km南のテーベに移ります。

 当時のエジプト王国の首都も現在では小さな地方都市ですが、市街地は今でもかつての「生ける者たちの地」であるナイル東岸にあります。東岸には次のページで見るカルナック神殿とルクソール神殿があります。

 「死者たちの地」である西岸には、王たちの地下墳墓群と数々の葬祭殿があります。カルナック神殿と王家の谷を結ぶ線上には、ハトシェプスト女王葬祭殿が、峰を隔てた背後の谷あいに数十人の王たちの地下墳墓を控えて、「生ける者たちの地」の方角を向いて建っています。その線と平行に、「生ける者の地」にルクソール神殿が、「死者たちの地」にラメセスⅢ世葬祭殿が建っています。これらの神殿や墳墓はほとんどが第18王朝から第20王朝の「新王国時代」に建造されたものです。

 写真の墳墓は、ラメセスⅥ世(在位1141−1133B.C.)のもので、地下トンネルは総延長116.84m、総面積510.07㎡、玄室の天井には太陽(複数)を飲み込む天空神ヌトが描かれています。(なお、最大の墳墓はラメセスⅡ世の息子たちの墓で、総延長443.2m、総面積1266.47㎡です。墳墓群については、http://www.thebanmappingproject.com/)


 


ハトシェプスト女王葬祭殿と「王家の谷」


ラメセスⅢ世葬祭殿