ミケーネ

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 コリント地峡をへてペロポネソス半島に入ったところの丘陵部にあるミケーネ王国の城砦遺跡です。ギリシャ神話の末尾近くで、10年に及ぶトロイ攻囲戦に勝利したギリシャ本土勢力の中心とされる国家です。博物館にある「黄金のマスク」は、発見時にはその王アガメムノンのものとされました。

 ミケーネ王国は、19世紀の歴史学では「ドーリア人の侵入」により滅亡したとされましたが、20世紀後半になると「紀元前1200年の衝撃」すなわちヒッタイト帝国を滅ぼし、エジプト新王国に打撃を与えた「海の民」の侵攻により滅亡したとされるようになります。たった一人の王が支配する「オリエント的専制国家」が滅び、400年の「暗黒時代」を経て、「自由・平等」の重装歩兵市民団によるポリスが形成される、というストーリーです。

 その〈ポリスのギリシャ〉はエジプト的な建造物と彫刻で満たされるのですが、「オリエント的」ミケーネは、さほどエジプト的ではないように見受けられます。「獅子門」内側の獅子もしくはグリフィンの間の円柱がエジプト的かもしれません。