紫禁城の四角い堀の西側の中海と南海は、今は政府機関が置かれ非公開です。元の大都の城壁の南西側に、おなじくモンゴルの征服国家「遼」が「燕京」を置いた時、北海は皇帝専用の庭園でしたが、現在は公園として開放されています(寺院等を除き入場料40円)。
瓊華島(けいかとう)にはチベット寺院の永安寺があります。ここも四合院様式の伽藍で、つぎつぎに拝殿が現れ頂上に巨大な舎利塔(白塔)が聳えますが、途中の普安殿のツォンカパ像の左右にあった覆いの掛けられない歓喜仏に驚きました。
瓊華島の南側の団城から、北海西岸を北上しました。瓊花島北西に不老長寿の露を受ける盆を頭上に頂く「承露仙人」の華表が小さく見えました。
北海北岸では紫禁城のものよりすぐれているとされる九龍壁(照壁)や五龍亭(東屋)などが有名ですが、あまりとりあげられない小西天観音堂の、そびえ立つ須弥山(しゅみせん)に配置された数十体の観音像にはたいへん驚きました。